彼女は生きとし生けるもののために生きる少女
彼は滅びと死に向かって在る神官

花を愛し　鳥を愛し
風に髪をなびかせ　雲に想いをのせる
空に伸ばした指は細く　頼りなく けれども決意を秘めて

闇に生きる彼は　月に呪われて
視線は大地を穿ち　柔らかな根を蝕む

一目逢ったときに　彼らが互いに囚われ　その目的は失われ

そんな虚飾に塗れた奇跡がもしもあるとしたら
嘘吐きの唇が愛をささやくとしたら

互いの肌に逆性の刺青を刻む
それは禁忌の序章