シンデレラの恋


ステージは、もうすぐ開く。楽屋には、リナとマネージャーのゼロスの二人きり。
リナは、子供のような表情を浮かべて、ゼロスに歩み寄る。
「ねえ、いつもの、お願い」
「はいはい、分かってますよ」
ゼロスはリナを抱きしめる。
「あたしは歌える？」
「世界中の誰よりも素敵に歌えますよ」
「あたしは踊れる？」
「妖精よりも軽やかに、あなたは踊れます」
「あたしは大丈夫？」
「舞台の袖には、いつも僕が待ってます。大丈夫です」
リナはさっきとは打って変わった、生き生きとした表情を見せる。
「じゃ、行って来るね！あたしを見ててね！」
そして、ドレスの裾をなびかせて、リナは舞台へ出ていく。五万人の観衆が、リナを迎える。
「みんなー、元気ー？」
わあっという歓声がリナを包み込む。
「今日は、来てくれてありがとう！精一杯、歌うからね！じゃあ、一曲目、『Breeze』」
バックバンドの演奏が始まる。リナのしなやかな身体が、舞台の中央を舞う。

　　高い空を　鳥になって飛びたい……

舞台の袖に引っ込む度に、リナはぐったりと椅子にもたれかかる。ゼロスは素早く、冷たい特製ドリンクを渡す。リナは汗だくの顔で、それを受け取る。メイク係が、リナの汗を拭き、メイクを整える。リナはドリンクを飲み、スタッフとゼロスに微笑みかける。そして、弾けるような勢いで、ステージに駆け戻っていく。
「今日も、彼女は最高ですね」
舞台の袖で見守っていたプロデューサーが、ゼロスに話しかける。
「当然ですよ。彼女は、特別ですから」
ゼロスは、自信たっぷりに答える。初めて彼女を見たときから、こんなステージが訪れることを、彼は確信していた。

リナ＝インバースは、今や国民的アイドルだ。出すシングルはヒットチャートの一位を飾り、そのファッションは街を行く少女達に多大なる影響を与えている。リナが今の地位に立つことになるきっかけは、あるオーディションだった。

数多くの歌手やタレントをプロデュースする企業、メタリオム＝プロダクションでは、この冬に向けて売り出すアイドルを発掘すべく、オーディションを開いていた。芸能界に憧れるティーンエイジャー達が、夢を持って訪れ、夢破れて去っていく、そんなオーディションのある日。
「次、リナ＝インバースさん」
「はい」
審査会場に入ってきた彼女を見て、審査員たちは息をのんだ。紅茶色の長い髪。見るものを魅了する紅い大きな瞳。しなやかな、華奢な身体。その場にいたすべての者がそう思った。「この子は、モノになる――」
「なぜ、このオーディションを受けようと思いましたか」
「あの、あたしが知らないうちに姉が書類を送っていて……」
その時、審査員の一人で、このプロダクションの社長の息子でもあるゼロス・メタリオムがさっと手を挙げた。
「この子は、僕に任せてくれませんか。半年で、結果を出して見せます」

それから、リナを取り巻く環境は一変した。ゼロスは、まず、リナの名前を出さずに、ある大手電機メーカーのＣＭの仕事を取ってきたのだ。
「ルビーよりも、輝く画質。デジタルテレビは、――」
視聴者から、あのＣＭに出ている少女は誰だと問い合わせが殺到した。そのタイミングを見計らって、リナ＝インバースの最初のシングルが発売された。それは、あのＣＭで流れている曲だった。甘く、高く、それでいて深みのある声。シングルは、あっと言う間にヒットチャートを駆け登った。歌番組も、こぞってリナをゲストに迎えたがった。しかしゼロスは、それらの依頼をすべて断った。ラジオや、有線だけから流れる、彼女の甘い声。それは、多くの若者の心を虜にしていった。
そして、ゼロスは五千人限定のシークレット・ライブを企画した。情報は、ネットでのみ流した。チケットはあっと言う間に売り切れ、オークションに出されたチケットには、信じられない高値がついた。
シークレットライブが始まるその１５分前、ゼロスと二人きりになったとき、リナは、ゼロスにしがみついて、初めてあの台詞を口にしたのだ。
「あたしは歌える？」
ゼロスは、とまどったが、すぐに答えた。
「世界中の誰よりも素敵に歌えますよ」
「あたしは踊れる？」
「妖精よりも軽やかに、あなたは踊れます」
「あたしは大丈夫？」
「舞台の袖には、いつも僕が待ってます。大丈夫です」
シークレットライブは、大成功をおさめた。ライブを撮ったビデオは、これまた信じられない高値をつけたのだった。
やがて、リナはちょこちょこと歌番組にも姿を現すようになった。トーク部分で見せる飾らない性格は、さらに彼女の人気をあおるのに充分だった。なによりも、ＴＶカメラの前で、生きて動く彼女の表情。輝く紅い瞳。彼女はＴＶ界でも成功の階段をかけ登っていった。

そして、収容人数５万人のスカイ・アリーナで開催される、彼女のセカンド・ライブ。チケットは、電話予約１５分で売り切れた。街中に張られた彼女のポスターは、片っ端から盗まれた。
リナは、過密なスケジュールを、熱心にこなしていた。ファースト・アルバムの収録をし、雑誌のグラビアの撮影をし、やがて売り出される最初の写真集のための撮影も順調に進んでいた。ゼロスが最初に宣言したように、それは彼女がデビューしてから半年のことだった。

リナは、歌番組の撮影を終え、久しぶりに一人でＴＶ局の廊下を歩いていた。ゼロスは、今日は会社の会議があってリナに付いていられない。
「ゼロス、寂しいよ」
小さな小さな声でつぶやく。楽屋にゼロスがいないことは、本当に久しぶりだったから。今日の収録は、何度もとちってしまった。そのたびに明るい笑顔で「すみませーん」と謝られると、スタッフは皆笑って許してくれるのだが、リナが本調子ではないことは、誰かに気付かれただろうか。ぼんやりと出口へ向かって歩いていると、背の高い誰かにドンとぶつかってしまった。リナは頼りなく、よろけて座り込む。
「ごめんごめん、ぼんやりして歩いてた。大丈夫か？」
長い金髪に明るいブルーの瞳のハンサムな青年が、リナに手を差し出す。リナはその手を掴む。強い力で、リナは引っ張り上げられた。
「うわ、リナ＝インバース！すげー、本物初めて見た！ケガ、無かったか？」
「うん、大丈夫」
「リナ＝インバースにケガなんかさせたら、俺のクビなんてあっさり飛んじまうよ。危ねえ危ねえ」
「あ……ガウリイ・ガブリエフ」
「俺のこと、知ってるんだ。光栄だなあ」
「だって、ドラマとか、バラエティとか、いっぱい出てるじゃない。知ってるよ」
「俺なんて、まだまだ駆け出し。国民的アイドルとは違うよ」
「あたし……国民的アイドルなんかじゃないよ」
「なんだ、元気ないな。そう言えば、一人だな。マネージャーさんとか、付いてないのか？」
「うん。今日はマネージャー、会議で来られないんだ。だから、今日は一人で帰らなきゃ」
「うーん……晩飯、食った？」
「ううん、まだ」
「よかったら、俺と晩飯食いに行かねえ？うまい焼き鳥屋知ってるんだ」
「焼き鳥？」
リナは瞳を輝かせた。大好物なのだ。
「うん、行く」
「そうと決まれば、さっそくタクシー捕まえなきゃな。行こうぜ」
リナはガウリイと一緒に、ＴＶ局の出口に向かっていった。

「おっちゃーん、手羽先とつくねとネギマ、追加ね。あとレモンチューハイも」
「こっちは塩皮とハツ、追加。あと生ビール」
リナとガウリイは焼鳥屋ですっかり意気投合していた。
「しっかしよく食うな、お前。ほんとに国民的アイドルかよ。ま、よく食べる女、俺は好きだけどな」
「国民的アイドルっていうの止めてよ。それに、ガウリイだって、すっごく食べるじゃない」
「俺の彼女のシルフィールなんて、野菜しか食べないんだぜ。よくあれで持つと思うよ」
「シルフィールって、あの少女雑誌のカリスマモデルの？へえ、つきあってるんだ、いいなあ」
「おたがい仕事が詰まっててめったに会えないけどな。リナは、つきあってる奴、いないのか」
「デビューしてからこっち、仕事、仕事よ。こんな風に、誰かとご飯食べるのも久しぶり。ずーっとマネージャーのゼロスが一緒だったから……」
そう言って、ふっと思う。ゼロスは、本当に、ずっと、ずっと、リナに付いていてくれたのだ。リナが寂しいと思う暇もないくらい。
「ところで、この後だけどさ。俺のマンション来ねえ？ピザくらいならすぐ作れるし、酒もプレステ２もあるんだけど」
「いいけど、シルフィールに悪くない？」
「何で悪いんだよ。友達を連れて行くだけで」
「ん、そうだね。おじゃまするよ」
二人は、再びタクシーを捕まえ、ガウリイのマンションに向かった。

「いよっし、これで５連勝！ガウリイ、たいしたことないわね」
「なにおぅ、今のはキャラの相性が悪かったんだ。こいつを使えば俺は無敵だぜ」
「ちょっとまって、ピザ、つまむから」
「待ったなーし。おらおらおら！」
「ガウリイ、汚いぞ！おりゃー！」
二人は明け方まで、大いに飲み、食べ、対戦ゲームで腕を競い合った。窓の外が明るくなってきた。
「ふあーあ、眠い。そろそろ家に帰らなくっちゃ」
「あ、いつのまにか６時か。こんなに遊んだの、久しぶりだぜ。送っていこうか？」
「ううん、いい。一人で帰れる。それじゃ、ごちそうさま」
「うん。また、近いうちに遊ぼうぜ」
リナは念のためにゼロスに渡されていたサングラスをかけると、ガウリイのマンションを後にした。
しかし、それくらいの用心では、マスコミは黙っていてくれなかった。

「国民的アイドル、リナ＝インバースの恋のお相手は若手人気俳優！？」
「ガウリイ・ガブリエフ、恋人のシルフィールとの仲はどうなる！？」
「マンションで過ごした熱い一夜……二人のこれからはいったい！？」

ゼロスは、駅で買ってきたスポーツ新聞の束をテーブルの上にばさりと広げる。
「リナさん、これはどういうことですか」
「どうもこうもないわよ。あたしはガウリイと焼き鳥食べて、その後朝までゲームしてただけよ」
「そういう言い訳を、世間が信用してくれるとでも思ってるんですか」
ゼロスの声は、今までになく冷たい。
「一日、目を離しただけでこの始末ですか。これから、うちのプロダクションがこの騒ぎを収めるのにどれだけのコストがかかると思ってるんですか」
「……ゼロス、怒ってるの？」
「それに、ガウリイ・ガブリエフですか。顔だけの、お茶の間人気俳優。今のリナさんにふさわしい恋の相手とは思えませんね」
リナはキッと顔を上げた。
「ガウリイのことを悪く言うのは止めて。あいつは、凄くいい奴よ。」
「恋をすれば、あばたもえくぼ、ですか」
「恋なんかしてない！本当にタダの友達よ。ゼロスが信じてくれなくて、誰が信じてくれるの」
「……残念ながら、今は、僕も信じられません」
「ゼロスの馬鹿！ずっと一緒にいた、あたしを信じてくれないのね。分かったわ。もう、あたし、仕事なんかしない。もともと、ねーちゃんが勝手に送ったオーディション用紙で始まった仕事だったのよ。あたしが続ける義理なんて無いわ」
「いまさら、そんな理由でこの仕事を辞められるとでも？今日はラジオの収録が一本、写真集の撮影が３時間入っています。ちゃんと仕事はしてもらいますよ」
「……分かったわよ。でも、ゼロスのこと、今までのようには信じられない」
「それは仕方ありませんね」
ゼロスはドアを荒く閉めて控え室を出ていった。
「ゼロスのバカバカバカ！！！」
リナは、涙混じりの声で叫んだ。

「リナちゃん、もっと笑顔。うーん、ちょっと違うなあ。もっと楽しそうに笑ってよ。最近あった良いことでも思い出してさ。いや、そうじゃなくて……ちょっと今日は調子でないね。ここらで撮影は止めておこう」
撮影を終えたリナに、ゼロスがジュースを差し出す。でも、いつもの優しさは感じられない。だから、リナはそれを受け取らない。そのまま、更衣室へ入る。がしゃんと乱暴にロッカーを開け、着替えを始める。
「リナ＝インバースさん？」
可愛らしい声に振り向くと、ふわふわのドレスに身を包んだ、大きな黒い目の、少女が立っていた。新人アイドルらしい。
「初めまして。アメリア・ウィル・テスラ・セイルーンです」
少女は緊張しているようだ。その愛らしさに、リナはふっと心を和ませる。
「あの……握手してもらえますか」
「いいわよ」
少女の小さな手を握る。
「わあ…リナさんから握手してもらっちゃった」
アメリアは心底嬉しそうに微笑む。
「リナさんは、あたしの憧れなんです」
何のてらいもない、まっすぐな瞳で少女が言う。
「リナさんって、もの凄く人気があるのに、全然気取らなくて、自然で……歌もうまいし、可愛いし、なんて言うか…完璧ですよね」
「止めてよ。あたし、完璧なんかじゃない」
言葉にトゲが入ってしまうのを止められない。
「今日だって、マネージャーと喧嘩しちゃって、もうさんざんなんだから。写真集の撮影も途中で中止だし。それに、知ってるでしょ、ガウリイとの噂。あんなのデタラメなんだけど、あたしには何にも出来ない。ぜんぜん完璧なんかじゃない」
「でも、あたしには憧れですよ」
アメリアは、リナの瞳をまっすぐに見つめて言う。
「そんな辛いことがあっても、テレビも、ラジオも、しっかりこなしちゃう。プロ、ですよね。あたし、いつまでも応援してます。はやく根拠のないスキャンダルなんか治まって、マネージャーさんと仲直りできるといいですね」
その時、部屋の外から声がした。
「おい、アメリア、そろそろ行くぞ」
「あ、ゼルガディスさん、あたしのマネージャーです。怖いんだ、凄く。じゃ、またお話ししたいです」
そういって、アメリアはスカートの裾をふわふわ揺らしながら出ていった。
「仲直り、か」
リナは、少し気持ちが軽くなっていることに気付いた。ゼロスと仲直り、できるかな。したいな。ゼロス、あたしのこと、許してくれるかな？そして、思う。いつの間に、ゼロスは自分の中でこんなに大きな存在になっていたんだろう。

明日は、リナのサード・コンサートだ。場所は前と同じスカイ・アリーナ。５万枚のチケットは、今度は１０分で売り切れた。あれからゼロスは、素っ気なくはあるけど、リナのことを気遣ってくれているのはちゃんと分かる。今、隣で車を運転しているゼロスの横顔を見ながら、リナは決意した。ちゃんと謝ろう。ゼロスが許してくれてもくれなくても。
「ゼロス」
「リナさん」
二人の声はぴったり重なった。お互い、照れくさくなってしまう。
「ゼロスからどーぞ」
「ガウリイさんのことを悪く言って、すみませんでした。あれから、ガウリイさんが、直接僕の所に謝りに来たんです。『誤解されるような事をしてすみませんでした』って。リナさんの言ってた通り、いい青年ですね。それじゃ、リナさんの用事を、どうぞ」
「あたしの用事はねえ……」
そう言いかけた瞬間、車が横道から猛スピードで飛び出してきた。ガツン、と衝撃が走る。リナの座席のエアバッグが飛び出す。エアバッグに叩きつけられるようにリナはシートに押しつけられた。リナはとっさに隣の席のゼロスを見る。エアバッグは飛び出していない。ゼロスはハンドルにもたれかかって、意識を失っている。
「いやあ！ゼロス！ゼロス！！」
遠くから救急車のサイレンが聞こえた。

サード・コンサート当日。リナは、楽屋に一人だった。鏡を見つめる。ひどい顔。泣きはらした顔。あれから、ゼロスはすぐに病院に運ばれた。肋骨が折れて、肺に刺さっているらしい。詳しいことは分からないが、今日、コンサート中に、手術が行われるらしい。
「リナさーん、あと５分です」
リナは一人でつぶやいた。
「あたしは歌える？」
歌えない。
「あたしは踊れる？」
踊れない。
「あたしは大丈夫？」
全然、大丈夫じゃない。
リナは、一つの覚悟を決めた。

「みんなー、今日は来てくれてどうもありがとうー！！」
わあっと言う歓声がリナを包む。
「今日は、みんなに謝らなきゃいけないんだ」
客席は、にわかにざわざわする。
「今、あたしのマネージャーが……あたしにとって凄く大事な人が、事故にあって手術をうけてるの。あたしは、その人がいなければ、歌えないの。みんなのために頑張ろうと思ったんだけど、どうしても無理なの。あたし、その人の手術を見守るために病院に行く。今日集まってくれたみんなには、本当に申し訳ないんだけど、あたしにはそうすることしかできない。ごめんね、ほんとにごめんね……」
最後の方は、嗚咽で言葉にならない。そして、リナは舞台衣装のままで駆け出した。ゼロスが入院している病院に向かって。

ゼロスは、病院のベッドで目を開いた。枕元には、メイクも、衣装も、舞台用のままのリナがいた。
「リナさん……まさか」
「そのまさか、よ。５万人、すっぽかしてきちゃった。もう、アイドルには戻れないかな」
「リナさん……」
「でも、あたしには、誰よりゼロスが大事だったの。手術は、無事に成功したらしいよ。ほんとに良かった……」
リナは、彼女をスターダムにのしあげたその紅い瞳から、ゼロスのためだけに、涙を流した。
「怖かったよ。ゼロスと仲直りできないまま、ゼロスがいなくなっちゃったらどうしようかと思った。ねえ、仲直りしてくれる？」
「もちろんですよ」
「じゃあ、じっとしててね……動くと、まだ危ないらしいから」
リナは、ゼロスに覆い被さると、その唇に優しくキスをした。
「リナさん……！」
「好きよ、ゼロス。これが、あたしの伝えたかったこと。ゼロスがいなかったら、あたしは、何にも出来ないタダの女の子だわ。ゼロスの事が好きだから、いままでアイドルを続けて来られたの。ねえゼロス、あたしは歌える？」
「世界中の誰よりも素敵に歌えますよ」
「あたしは踊れる？」
「妖精よりも軽やかに、あなたは踊れます」
「あたしは大丈夫？」
「恋人の僕がいるんだから、いつだって大丈夫ですよ」
「恋人……？」
「好きですよ、リナさん。ガウリイさんとのことで、ひどいことを言ったのは、嫉妬してたんです。商品に手を出すなんて、マネージャー失格ですけど、愛してます」
「ゼロス……」

「リナ＝インバースのお相手は敏腕マネージャー！！」
「５万人をすっぽかした純愛物語！」

そんな記事がスポーツ新聞を賑わすのは、そう遠い未来ではなかった。



リナちゃんをアイドルにしてみたかった！というのが執筆の動機です。
芸能界の事なんてまるで分からないので、多くの部分がでっち上げです。「これはないだろ」と思ったら笑ってやって下さい。
ねお☆ゼロリナ推進委員会さまに投稿させていただいた小説です。えーと、なんかどっちのファンからも非難囂々受けそうですが、このアイドルリナちゃんのイメージは浜崎あゆみさんです。いや、だって、どんぐりまなこだし、茶髪だし、小さいし、胸もないし……いえ、決していつも重ね合わせて考えていたりはしません。あくまでこの小説の中で、ってことで……。