魔法少女の掟



「きゃああ！　誰か助けて！！」
「いいじゃねえか、姉ちゃん。さあ早くこっちへ……　……？　何だお前は」
「嫌がっている女の子を無理矢理連れ去ろうとするスケベニンゲンには、それなりのお仕置きが必要みたいね」
「……って、なんて格好してんだ、お前は。何者だ」
少女が身にまとっているのは、フィギュア選手のような、一昔前の美少女戦士のような、露出度の高いピンクのコスチューム。手に持っているのは、宝石のついた可愛らしいバトン。
「何者か、と問われたら、答えてあげるが世の情け。魔法少女プリティーリナ、ただいま参上。あんたの悪事もこれまでよ」
だるそうに少女は名乗った。男に腕を掴まれていた女性は、唖然としていたが、あまりの展開にゆるんだ男の腕をふりほどいて、くるりとリナの後ろに回り込む。
「助けて下さるのですか、ファンシーリナさん」
「“プリティー”リナ。これ以上名前間違えたら、助けてあげないからねっ！」
「おい、イカレた格好した小娘。お前がどうやって俺にお仕置きするのかな。俺の方がお前をお仕置きしたいところだが。それにしても、そういうコスチュームはもう少し胸のある女が着るもん……」
「火炎球（ファイアー・ボール）！！」
バトンから炎が噴き出す。
「うっぎゃあああっ」
顔にまともに火炎を喰らった男は、倒れ込む。
「ふん、当然の罰よ！……こっちよ」
“プリティーリナ”は女性の手を掴んで、裏道を走りだした。
「あの……大通りに出た方が危険も少ないのでは」
「だああっ！　あたしはこのカッコで大通りなんかに出たくないの！　……はい、ついたわ」
「着いたって……交番？」
「後は親切なお巡りさんに任せるわ。じゃあね」
「あの……せめてお名前を」
「言ったでしょ」
「そうじゃなくて、本名を。お礼をしたいです」
「お礼なんかは求めていないわ。さよなら」
“魔法少女プリティーリナ”は、「翔風界（レイ・ウィング）！」と唱えると、青い空へと姿を消した。

「ったく、何で人助けするのにいちいちこのコスチュームに着替えなきゃいけないんだろ。魔導士協会の命令とは言え、嫌になっちゃうな。『ピンクのリナ』。はああ、うんざり」
リナは、人通りのない行き止まりで、ピンクのコスチュームを脱ぎ、学校の制服に着替えていた。セーラー服のファスナーを閉める。
「これでよし、と……」
リナは、気づいていなかった。そんな自分をずっと見つめる目があったことに。
ぱちぱちぱち、と拍手の音がした。
「リナ＝インバースさん！　すごいじゃないですか。先生見直しましたよ」
「メ、メタリオム先生……」
思いがけない観客の登場に、リナは冷や汗を流した。
「あ、あの、どこから見てたんですか」
「貴女が、ゴロツキから女性を助けるところからです。僕の担任している生徒が、正義の味方だなんて誇らしいことですね」
「その後、あたしは空を飛んで……」
「ああ、ちょうど降りていくところを見ましたから。この辺かなって」
「なんてこと！　男の人に変身後の姿を見られるなんて」
「あ……まずかったんですか？　僕、誰にも言いませんよ。あの恥ずかしいコスチュームの事だって……」
「コスチュームのことは言わないでください！　頼むから。それより……」
「それより、なんですか？」
「先生。今からホテルに行きましょう」
「は？」
リナの担任、ゼロス＝メタリオムはぽかんとした。
「ホテル代、あたしが持ちます」
「あの、突然何を……」
「変身後の姿を、変身していないところを知っている男性に見られた魔法少女は、口止めとして、その男性と寝なきゃいけないんです。魔法使いの決まりなんです」
「決まりって……僕と貴女は教師と生徒だし、まずいんじゃ……」
「魔導士協会の決まりを破るほうが、あたしとしてはよっぽどまずいんです！」
そして、深紅の瞳をあげる。
「それとも、あたし、魅力無いですか？」
夕暮れの光に、栗色の長い髪と、紅い瞳がきらめく。
「どうしても、なんですね……」
「はい。どうしても、です」
「分かりました。それで貴女が助けられるなら」
ゼロスはリナの小さな手を掴んだ。
「ホテル代は僕が持ちますよ。シティホテルに連れていってあげたいところですが、さすがに貴女が制服じゃまずいですよね。ラブホテルでいいでしょうか。それと、頼みがあるんですが」
「何でも聞きます」
「さっきの、魔法少女の衣装でさせてくれませんか。あれ、けっこう、ぐっときて……」
「……構いませんけど……先生って……」
「先生って？」
「まにあ、ですね」

寂れたラブホテルの一室で、リナはバスルームに入り、魔法少女のコスチュームを身につけた。
「これでいいですか」
「ほんとに、いいんですね。後で嫌だって言っても聞きませんよ。貴女が、可愛すぎるから……」
ゼロスは、リナを広いダブルベッドに押し倒した。薄いコスチュームの生地の上から、胸に舌をはわせる。
「ああっ……せんせ……」
「可愛いですよ、リナさん。布の上からでも、乳首が勃ってるって分かる」
「そんな……あ、先生……」
脇腹をすうっとなで上げられ、リナの全身が粟立つ。
「ああんっ……」
「これ、どこから脱がせればいいんですか」
「んっ……引っ張って、脱がせて下さい……結構伸びますから……」
ゼロスは胸元の生地を引っ張って、リナの小さな乳房をあらわにする。そして噛みつく。
「リナさん……。僕のに…触れてください」
ゼロスのそれは、ズボンの下で固くなっていた。リナの幼い手が、おずおずとそれに触れる。
「やだ……おっきい」
「リナさん、初めてですか？」
「はい……」
「出来るだけ、痛くなくしてあげますからね」
ゼロスは、執拗に乳首に舌を絡ませながら、リナの下半身をあらわにした。ズボンのファスナーを下げ、勃ちあがった自身を引っぱり出す。
「やっ……無理……」
「大丈夫です。それに、こうしないと、貴女は……その、魔導士のルールに反することになるんでしょう？」
ゼロスは指をリナの花弁に滑らせた。そこは、蜜を滴らせるほどに潤っていた。
「これだけ濡れていれば大丈夫です。でも、その前に……」
「やだ、先生、きたな……」
「女の人のここは汚くなんかありません」
舌をとがらせ、花弁の中心に突き立てる。時折、その上の芽を舐めあげる。
「あっ…あっ……あああっ！！」
リナは、初めて感じた浮遊感に、意識をさまよわせる。
「ふふ……一人でいたずらしたこともなかったんですか？」
「そんな……やっ、そこ、びくびくってなっちゃう……さわらないで」
リナの花心は、自らの蜜とゼロスの唾液で洪水になっていた。
「じゃあ、いきますよ」
ゼロスの先端が、リナへ入ってくる。しかし、充分に感じさせられたリナは、痛みと共に新たな快感を感じていた。
「あ……いた…い、でも……」
「気持ちいいんですか？」
「や……ふうっ……うん」
「一気にいきますね。それが一番痛みが少ない」
ゼロスは、一息に腰を進めた。
「あああっ！！！」
愛液に、破瓜の血が混じる。
「つらいですか？」
「いえ……大丈夫…です。先生も、もっと感じて……」
「そんな健気なこと言われると、もっと貴女を苛めたくなりますね」
痛みと快楽に腫れあがった芽を、擦るように腰を動かす。
「ああ……また、変になっちゃう……」
「変になってしまってください……。僕も、限界です……外に出すから、安心して」
「魔女は……妊娠しないんです。中に……ください」
「あ……うっ……いきますよ」
リナの肉襞がきゅっとゼロス自身を締めつけた。ゼロスは、荒い息をついて、少女の中に射精した。

「これで、黙っててくれますよね」
「そうですね。どうしましょうか」
「せ、先生！」
「冗談ですよ。生徒の貴女に手を出したこと自体、本来なら許されないことですから、ね」
制服を身にまとったリナの前髪を、ゼロスはくしゃくしゃと優しくかき回した。

それから数日。放課後。
「せんせ♪」
「リナさん……どうかしたんですか」
「また、あれ、してくれませんか？」
リナは、蠱惑的な笑みで、そう言った。



某巨大掲示板群に掲載した小説です。えー、こういう事を言うのも何なんですが、掲示板に掲載したとき、（以下、潔癖な人は読まないでね（汗））この小説はガウリナでした。なぜいちいち言い訳するかと申しますと、パクってる！とのお叱りを受けたときに、申し開きが出来るように、です。あちらでのペンネームも、トリップも出せます。（どこだか丸分かり（^_^；）いちおう最初はゼロリナで書いたお話だったのですが、その掲示板で要請が強かったのでつい……。というわけで、魔法少女プリティーリナちゃんです。コスプレ・自分からＨ頼み・妊娠なしと、男に都合のいいキャラクタになってしまいました。これも個性と見逃してもらえるでしょうか。では、またＨな作品でお会いしましょう。（なんかやだな）